排卵日とは?
排卵日は、卵巣から成長した卵子が放出される日を指します。
排卵は、生理周期※(生理開始日から次の生理まで)の中間で起こり、ホルモンの働きにより卵子のまわりにある卵胞が成長し成熟したタイミングで、卵子が卵巣から排出されます。
排卵は生理周期の間に1回だけ起こります。
そして排卵した卵子は卵管の膨大部という部分で、精子と出会うのを待ちます。
※生理周期: 月経周期ともいわれます。この記事では生理周期と記しています。
排卵日は一番妊娠しやすい日なの?
排卵後の卵子が受精可能なのは約24時間です。一方、精子の方は女性の体内で約3〜5日間生きているので、排卵前後の数日が妊娠しやすい期間といえます。
妊活では排卵日の予測・計算について理解することが妊娠への近道です。
まずは生理周期を把握して計算することで、排卵日はいつ頃か、おおよそのタイミングを予測します。
不妊治療を行っている方は、生理周期から予測した排卵時期にエコー検査を受けて排卵のタイミングを確認することもあります。
排卵日を予測する方法について、この後に具体的にまとめているのでぜひ参考にしてください。
排卵日の体の特徴
排卵日の体調の特徴として、基礎体温の上昇、おりものの増加、腹痛などがあります。
排卵は卵子が卵胞の壁を破って飛び出すので、下腹部の痛みを感じたり、おなかの中で少量の出血を認めることがあります。
また、排卵日には女性ホルモンや自律神経に乱れが起こりやすいため、胸の張り、冷えやむくみ、なんとなく身体が重いなどの不調を感じることがあります。
このタイミングに起きる体の特徴や不調を知ることも、排卵日を把握する手がかりになります。
排卵日を予測・計算する方法
排卵日の予測・計算には、生理周期のタイプ別の予測と検査による方法があります。
- 生理周期が規則的な場合のカレンダーでの排卵日予測方法
- 生理周期が不規則的な場合のカレンダーでの排卵日予測方法
- 排卵日予測検査薬を使用する
- クリニックでエコー検査をする
上記について、それぞれまとめているので、参考にしてください。
生理周期が規則的な場合の排卵日予測方法
まずは生理周期の長さを把握します。生理周期は、生理の開始日から次の生理開始日の前日までの日数を指します。
たとえば、生理の開始日から次の生理開始日までの日数が28日であれば28日周期、30日では30日周期です。
生理周期が規則的な場合、排卵日は次の生理開始予定日から生理周期に応じた排卵までの日数を引いて計算して予測します。
排卵日 =次の生理開始予定日 − 排卵までの日数
生理の開始から排卵までの日数は、28日周期では約14日、30日周期では16日程度が目安です。
排卵日の予測とともに、基礎体温やおりものの変化や下腹部の痛みなどの体調も観察するようにしましょう。
生理周期が不規則的な場合の排卵日予測方法
生理周期が不規則な場合には、次の生理開始日から排卵日を計算して予測することは難しくなります。
月ごとに生理周期がバラバラの場合には、排卵がきちんとできていない可能性があるので、一度クリニックで検査することをおすすめします。
ただ、生理周期が不規則な場合にも、カレンダーやアプリなどを活用して生理周期を記録することがおすすめです。季節やストレスの影響で周期が変動するなどのパターンを見つけることができる場合もあるからです。
クリニックで検査する際に、基礎体温やおりものの変化について聞かれることもあるので、生理周期とともに記録しておくのも役に立つでしょう。
排卵日予測検査薬を使用する
排卵日予測検査薬(排卵検査薬)は、尿中の黄体形成ホルモン(LH)の濃度を測定して排卵日を予測します。
黄体形成ホルモン(LH)は、普段から少量分泌されていますが、排卵が起こる直前には急激に分泌量が急増する「LHサージ」と呼ばれる現象が起こります。
排卵日予測検査薬は、この「LHサージ」のピークを検出して排卵日を予測します。
この薬は、病院での処方薬、薬局・ドラッグストア・インターネットでの薬剤師対応(第一種医薬品)で入手できます。
排卵日予測検査薬については、こちらの記事でも詳しく解説していますので、関心のある方は参考にしてください。
排卵日予測検査薬の基礎知識:正しい使い方とタイミングを知って妊活に活かそう
クリニックでエコー検査をする
排卵日をより正確に把握するには、クリニックでエコー検査(超音波検査)をする方法があります。
エコー検査では、超音波を使って卵巣内の卵胞(卵子が成熟する場所)の成長を観察します。卵胞の大きさを確認することで、排卵が近いかどうかを検査します。
卵胞の大きさが18〜20mm程度に達した時が排卵のタイミングであるとされています。
エコー検査は生理周期の10日目頃から開始して、数日おきに複数回の検査をします。
生理が不規則で排卵日の予測が難しい方や、妊活に本格的に取り組む方には、クリニックの検査で、排卵の状況を把握するのをおすすめします。基本的には保険診療で実施することが可能です。
排卵日前後の体の変化
排卵日前後には、体にいくつかの特徴的な変化が見られます。
- おりものの変化:
排卵期のおりものは、透明で粘り気が強く卵白のような状態になります。これは精子が子宮内に入りやすい環境を整えるためです。また、おりものの量も増える傾向にあります。 - 基礎体温の変化:
排卵日前に基礎体温がわずかに下がり、排卵後に上昇します。基礎体温を毎日記録することで、この変化を確認できます。 - 軽い下腹部痛:
排卵時に卵巣から卵子が放出される際、軽い下腹部痛を感じることがあります。これを「排卵痛」と呼びます。 - 胸の張り:
排卵前後に胸が張ったり、敏感になることがあります。これはホルモンの影響によるものです。
これらの体の変化を注意深く観察することも、排卵日を予測する手がかりとなります。
排卵日前後はホルモンバランスが変化し、このように体調にも影響を与えることを知っておくと、この時期の体調管理に気を配ることもできます。
排卵日が遅れる場合と原因(遅延排卵)
排卵日は通常、次の生理予定日の約14日前ごろですが、このタイミングよりも排卵日が遅れる場合があります。
排卵遅れると、生理周期が不規則になることもあって、排卵日を予測するのが難しくなります。
原因としては、ストレス、体重の急激な変動などによるホルモンバランスの乱れなどが考えられます。スポーツ選手などは過度のトレーニングがホルモンバランスに影響を与えて遅延排卵の原因になることもあります。
妊活をする際には、過度なダイエットやストレスを避けて体調管理することをおすすめします。
また、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)などの疾患が遅延排卵の原因になっている可能性もあります。
排卵が定期的にきていないかもと思ったら、クリニックで検査を受けて、疾患かどうかを確認するようにします。
よくある質問
排卵日は生理から何日後ですか?
排卵日は次の生理予定日の14日前です。
例えば、生理周期が28日周期の場合、排卵は生理初日から14日目ごろ、30日周期の場合は生理初日から16日目ごろが目安です。
ただし、個人差があるため、妊活のために排卵のタイミングを把握するには基礎体温の測定や排卵日予測検査薬の使用、クリニックでの検査をおすすめします。
予測方法を試しても排卵日がわかりません。どうしたらいいですか?
生理周期が不規則、体調の変化を感じられないなど、排卵日の予測方法を試しても排卵日がわからない場合には、クリニックでの検査を受けましょう。
排卵日を予測して把握することは、妊活ではとても大切です。
また、排卵障害など、その他の疾患がないかを検査で確認することも重要です。
おわりに
トーチクリニックでは、将来妊娠を考えている方向けのブライダルチェックなども提供しています。ブライダルチェックは、将来の妊娠に備えることを目的に、結婚や妊娠を控えたカップルを対象にした健康状態の確認のための検査です。
トーチクリニックは恵比寿駅から徒歩1分の便利な場所に位置し、週7日(平日・土日祝)開院しており、働きながらでも通いやすい環境を提供しています。
医師による診断や治療のカウンセリングに加えて、心理カウンセラーが心理的な負担や人に話しにくい悩みなど、医療での解決が難しい「お困りごと」について一緒に考える機会も提供しています。
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また、ブライダルチェックについての解説記事もご参考ください。