体外受精・移植後の過ごし方

最終更新日時:
2024-01-30
市山 卓彦
医師
torch clinic医師

体外受精・移植直後の過ごし方

体外受精では、培養した受精卵(胚)を子宮内に戻します。胚移植の後は、安静の指示が出ていない限りは普段通りの生活を送ることができます。移植直後からトイレも可能ですし、自転車や車の運転もできます。シャワーや入浴も移植当日から可能ですが、長風呂やサウナのような、身体に負担がかかる入り方は避けましょう。

なお、胚移植について詳しくはこちらもご覧ください。

体外受精・移植後は安静にしていたほうがいい?

特に合併症のリスクがない場合は、医師からの許可のもとで仕事など普段通りの生活をしていただいて構いません。ストレスを感じないような生活を送ることが大事です。ただし医師から安静の指示がある場合は従ってください。

体外受精・移植後に注意したいこと

運動

医師から安静の指示が出ていなければ、血行を良くするためにヨガやウォーキングのような適度な運動をするとよいでしょう。ただし、激しい運動は身体に負担がかかるためやめておきましょう。

喫煙・飲酒

タバコや過剰量のアルコールは精子や卵子の質を低下させるため、妊活中は避けましょう。適量の飲酒は、妊娠が判定するまでは問題ありません。しかし胎盤や胎児の異常につながりますので、妊娠判定後は喫煙、飲酒ともに控えるべきです。

性交渉

性交渉は子宮収縮を引き起こすため、着床期の性交渉は妊娠率を低下させるという報告があります。移植後の妊娠率について直接評価されているわけではありませんが、妊娠判定までは性交渉を控えた方がよいでしょう。

体外受精・移植後の食べ物

魚類やきのこに多く含まれるビタミンDは、着床環境を整えることが知られています。また、その他のビタミン類も抗酸化物質として卵質を高めるはたらきがあります。反対に、氷のような身体を冷やすものは摂りすぎないようにしましょう。

こちらの記事もご参考ください。

体外受精・移植後の仕事

通勤も適度な運動ですし、デスクワーク等であれば仕事をしていただいて大丈夫です。ただし、土木作業のような身体に重度の負担がかかる肉体労働は避けるべきでしょう。

体外受精・移植後の症状

  • 腹痛
    子宮の収縮によって起こると考えられています。しかし腹痛が重度の場合、卵巣に異常が生じているおそれがあるため医師に相談してください。
  • おりもの
    移植後2-3日間は、少量の血が混じったおりものが分泌されます。
  • 出血
    移植過程で出血が起きると、2-3日の間持続します。月経と同程度の出血がみられる場合や出血が止まらない場合は、医師に相談してください。
  • じんましん
    移植時に使用するホルモン剤の影響でじんましんが出ることがあります。この場合は自己判断せずに医師に相談してください。

移植後には、副作用としてこれらの症状が出る場合があります。軽微な症状であれば問題ありませんが、持続する場合や程度が激しい場合は、迷わず医師にご相談ください。

移植後、どうにかして着床率を高めたいと考える方は多いでしょう。しかし自己判断で身体に負担をかけることは避け、移植後の症状や過ごし方について気になることは、遠慮なく医師に相談してみてください。

よくある質問

体外受精の移植後、何日で着床しますか?

移植する受精卵(胚)が初期胚の場合は移植後4-5日で着床します。より発生が進んでいる胚盤胞の場合は、移植後1-2日で着床します。

体外受精の着床サインはどんなものがありますか?

着床が即座にわかるような明確な症状はありません。胸の張りや眠気のような妊娠初期症状は、着床から1週間以上後の妊娠判定後にみられることはありますが、何の症状もない方も多いです。移植後に何の症状もないからといって、焦らないようにしましょう。