不妊症の検査について

最終更新日時:
2024-01-30
市山 卓彦
医師
torch clinic医師

不妊治療を始める前に、不妊の原因を探すためスクリーニング検査を行うことが重要です。原因を検索せずに治療をはじめてしまうと、思わぬ原因が後から判明することもあります。まずはしっかり検査をして、自分たちのからだのことを知ることが大切です。代表的な検査は以下の通りです。

女性の検査

基礎体温測定

生理周期の間に、基礎体温が低い時期と高い時期(0.3〜0.5℃の上昇)に分かれているか(二相性を示しているか)を確認することで、排卵しているかの目安になります。あくまで排卵日を予想するものではなく、排卵したことを確認するものであることは注意が必要です。基礎体温にとらわれすぎないことは大切です。

ホルモン測定

血液検査により黄体形成ホルモン(LH)や卵胞ホルモン(E2)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、プロラクチン(PRL)、抗ミュラー管ホルモン(AMH)などの妊娠に関わるホルモンを計測します。生理周期のいつ(月経期、排卵期、黄体期)測定する時期によって意味合いが異なります。

クラミジア検査

血液検査により、血液中のクラミジア抗体を調べます。クラミジア抗体(IgG)が陽性の場合、過去にクラミジアに感染しているということで、クラミジア抗体(IgA)が陽性の場合は現在も感染していることを指します。この場合、卵管因子の不妊を疑います。カップルともに抗菌薬による治療が必要で、3週間後にクラミジアPCR検査(内診台で行います)で陰性が確認できるまでは避妊なしの性交渉、オーラルセックスを控えていただきます。

子宮卵管造影検査

レントゲン室で行う検査です。腟から子宮口に細い管(カテーテル)を入れて優しく造影剤を注入し、子宮の形や卵管に異常がないかを調べるX線検査です。絶対に妊娠していない時期(多くは生理が始まって10日以内)に行います。人によっては軽度の痛みを伴うこともありますが、torch clinicでは痛みをやわらげるよう工夫をしています。子宮卵管造影は自然妊娠をのぞむ時にとても大切な検査です。この検査により卵管の通りが改善して妊娠しやすくなることもあります。

男性の検査

精液検査

2~4日間の禁欲期間(射精しない期間)の後に精液を採取し、精液量や精子の数、精子の運動率などを調べる重要な検査です。
所見によっては再検査を行うこともあります。

不妊の原因や治療の経過によっては、一般的スクリーニングよりも更に専門的な検査(腹腔鏡検査や子宮鏡検査、各種免疫・内分泌検査など)を行うことがあります。