不妊検査や保険適用後の不妊治療費助成金制度についてFERTILITY TREATMENT SUBSIDY PROGRAM

更新日:2026/4/29

2022年4月から、不妊治療が保険適用となったことに伴い、それまで実施されていた国の特定不妊治療費助成制度(1回あたり30万円の助成金)は廃止されました。現在では保険適用により、原則3割負担で一般不妊治療や生殖補助医療(ART)を治療できるようになったものの、不妊治療にかかる経済的負担は少なくはありません。

そのためお住まいの地域によってそれぞれ違いますが、不妊治療を支援するため、助成金制度を設けていることがあります。当院は厚生労働省の定める施設基準を満たし、一部先進医療に認定された医療行為を実施しています。また、東京都不妊治療費助成事業の対象医療機関です。

こちらのページではよくお問い合わせをいただく地域の助成金に関する情報をまとめており、東京都特定不妊治療の助成制度の拡充については2026年4月時点の情報、その他の地域の制度については2025年2月時点での情報となります。最新情報は各自治体の助成金ページをご確認ください。

1.東京都の不妊検査等助成について

保険医療機関にて行なった不妊検査や一般不妊治療の費用の助成制度を設けています。
上限金額 回数 対象者 助成対象期間
5万円 夫婦1組につき1回限り 1. 法律婚の方または事実婚の方
2. 検査開始日における妻の年齢が40歳未満
3. 助成対象期間内に保険医療機関において
夫婦とともに助成対象の検査を受けていること
検査開始から1年間
東京都福祉局不妊検査等助成事業の詳しい情報はこちらからご確認ください。

2.東京都不妊治療費助成事業について

東京都では、保険診療で体外受精や顕微授精を受ける方を対象に、治療費の一部を助成する「不妊治療費助成事業」を実施しています。

助成の対象は、保険診療の自己負担分および保険診療と併用して行われる先進医療にかかる費用です。自己負担額すべてが助成の対象となり、上限は15万円です。

申請受付は2026年10月開始予定で、2026年4月以降に開始した治療分までさかのぼって助成の申請ができます。なお、本制度に所得制限はありません。
東京都特定不妊治療費(先進医療)助成の範囲

対象は2026年4月以降に開始した治療

不妊治療費助成事業の対象は、2026年4月1日以降に開始した治療です。本制度では、治療計画の作成から移植後の妊娠判定までの一連の流れを「1回の治療」として扱い、1回の治療ごとに助成を申請します。

治療の開始日は、原則として1回の移植に向けて初めて治療計画を立てた日です。2026年3月以前に開始した治療は、4月以降に継続している場合でも、旧制度が適用され、先進医療費のみが助成の対象となります。
2026年3月までに開始した治療 2026年4月以降に開始した治療
助成対象 先進医療費のみ 保険診療の体外受精・顕微受精+先進医療費
助成の割合 先進医療費の7割 対象費用の全額(10割)
上限額 15万円 15万円

対象となる不妊治療

本制度の対象となる不妊治療は、以下のとおりです。
・保険診療の体外受精および顕微授精
・保険診療と併用して実施した先進医療
全額自己負担(自費診療)で実施した体外受精や顕微授精、およびタイミング法や人工授精などの一般不妊治療は、対象外となります。

トーチクリニックで実施できる先進医療

助成対象となる先進医療と、当院で実施可能な先進医療は以下となります。現在、恵比寿院のみで先進医療は実施しております。
対象となる先進医療 当院で行える医療※現在、恵比寿院のみ
SEET法 ⚫︎
タイムラプス -
子宮内膜スクラッチ ⚫︎
PICSI -
ERA -
ERPeak
子宮内細菌叢検査(EMMA / ALICE) -
IMSI -
二段階胚移植法
子宮内細菌叢検査(子宮内フローラ検査)
不妊症患者に対するタクロリムス投与療法 -
膜構造を用いた生理学的精子選択術 (マイクロ流体技術を用いた精子選別)
着床前胚異数性検査(PGT-A)
※助成金対象の先進医療としては行なっていませんが、
自由診療としての受診は行なっております。
先進医療に関する最新情報は、厚生労働省の先進医療の概要ページをご確認ください。

不妊治療費助成事業助成を受けられる回数

助成を受けられる回数は、以下のとおりです。
治療開始日の妻の年齢 回数
40歳未満 6回まで
40-43歳未満 3回まで
※1子ごとに回数をリセットすることが可能です。

不妊治療費助成事業の対象者

要件 備考
法律婚または事実婚の方 【法律婚の方】
・「1回の治療」の初日から申請日まで婚姻関係があること。
・「1回の治療」の初日から申請日までの間、夫婦いずれかが継続して東京都内に住民登録をしていること。

【事実婚の方】
・「1回の治療」の初日から申請日まで同一世帯である証明ができること。
・「1回の治療」の初日から申請日まで他に法律上の配偶者がいないこと。
・「1回の治療」の初日から申請日までの間、夫婦ともに継続して東京都内の同一住所に住民登録をしていること。
保険診療として体外受精および顕微授精を受診していること。 ・全額自費で体外受精および顕微授精を実施した場合は、先進医療が含まれていても、すべて対象外です。
先進医療を受診している場合は、登録医療機関で受診していること。
「1回の治療」の開始日における妻の年齢が43歳未満であること。

不妊治療費助成事業の上限金額

1回の治療につき15万円を上限に助成されます。
2026年4月以降に開始した治療では、保険診療の自己負担分と先進医療費を合わせた全額が助成の対象です。ただし、高額療養費や付加給付金が支給された場合は、その金額を差し引いたうえで助成額が計算されます。

例1:保険診療+先進医療の場合

項目 金額
保険診療(自己負担3割) 90,000円
先進医療 30,000円
助成額 120,000円

例2:保険診療のみ(高額療養費あり)の場合

項目 金額
保険診療(自己負担3割) 120,000円
高額療養費(支給額) -30,000円
助成額 90,000円

例3:治療費の合計が15万円以上の場合

項目 金額
保険診療(自己負担3割) 120,000円
先進医療 100,000円
合計 220,000円
助成額 150,000円

不妊治療費助成事業の申請に必要な書類

2026年4月以降に開始した治療の申請は、2026年10月1日から受け付け開始となる予定です。必要な書類や申請方法は、後日、東京都福祉局のホームページで案内されると記載されています。
一方、2026年3月までに開始した治療については、以下の書類が必要です。

必要書類類 備考 費用
特定不妊治療(先進医療)助成事業 受診等証明書 ※原本 医療機関が記入
※クリニック受付までお問い合わせください。
3,500円
住民票の写し ご自身でご準備ください。
戸籍全部事項証明書(戸籍謄本) ※原本 ご自身でご準備ください。
東京都の特定不妊治療費の助成金は、保険適用された治療と併用して自費で実施された 「先進医療」にかかる費用の一部を助成するため、治療開始日が43歳未満の方が対象となります。そのため、43歳以上の方は助成対象外となります。

不妊治療費助成事業の申請期限

申請期限は、「1回の治療」が終了した日の属する年度末3月31日(電子申請送信日・消印有効)までです。「1回の治療」が終了した日とは、胚移植を実施し妊娠の確認をした日、または医師の判断によりやむを得ず治療を中止した日を指します。

なお、1月から3月までに治療が終了し、3月31日までに申請書類の提出が間に合わない場合は、同年6月30日まで申請が可能です。申請期限に間に合わない可能性がある場合は、期限前に東京都へご相談ください。

令和8年度の特例

2026年4月以降に始まった治療については、申請の受付が10月1日からとなります。そのため、受付開始前に東京都外へ転出する予定の方には、特例があります。

ただし、以下のすべての条件を満たす場合に限り、申請が可能です。
・「1回の治療」の初日時点で、夫婦いずれかが東京都に住民登録をしている
・2026年9月30日までに治療が終了している
・治療終了後、かつ2026年10月1日までに都外へ転出している

なお、治療の途中で東京都外に転出した場合は対象外となります。また、申請受付開始後(10月1日以降)に東京都外へ転出する場合は、転出前に必ず申請してください。転出後の申請は対象外となります。

3.首都圏の各自治体の特定不妊治療費助成金について

一部の市区町村によっては東京都の助成金と併用で助成金を申請できる場合がございます。以下は当院でお問い合わせの多い東京都および神奈川県の各市区町村の特定不妊治療費の助成についてまとめたものです。
※2025年2月時点での情報となります。最新情報はお住まいの地域の各自治体の助成金ページをご確認ください。

東京都:特定不妊治療費などの助成制度がある市区町村

市区町村 制度 上限金額 詳細
足立区 足立区特定不妊治療費(先進医療)助成 上限5万円 詳細
大田区 大田区特定不妊治療費(先進医療)助成 上限5万円 詳細
葛飾区 葛飾区特定不妊治療費(先進医療)助成事業 上限10万円 詳細
品川区 品川区一般不妊治療 上限5万円・1回限り 詳細
不妊治療(生殖補助医療)医療費助成事業 上限5万円 詳細
渋谷区 渋谷区一般不妊治療助成 上限5万円 詳細
渋谷区生殖補助医療助成 上限10万円 詳細
杉並区 杉並区特定不妊治療 上限3万5,000円 詳細
千代田区 不妊検査等助成事業 上限2万5千円 詳細
中央区 特定不妊治療費(先進医療)助成制度 上限10万円 詳細
中野区 中野区不妊検査助成 上限2万5千円 詳細
中野区特定不妊治療費(先進医療)助成 上限5万円 詳細
文京区 文京区不妊治療費(先進医療)助成事業 先進医療:上限5万円
先進医療会議で審議中の治療:上限10万円
詳細
港区 港区特定不妊治療費(先進医療、自由診療)助成金制度 先進医療:上限30万円
自由診療:上限10万円
詳細
目黒区 特定不妊治療費(先進医療)の助成 上限5万円 詳細
あきるの市 あきる野市特定不妊治療費(先進医療)助成事業 上限5万円 詳細
立川市 立川市特定不妊治療医療費助成金 上限5万円 詳細
青梅市 青梅市特定不妊治療(先進医療)助成金 上限5万円 詳細
福生市 福生市特定不妊治療費(先進医療)助成事業 上限5万円 詳細
日の出町 日の出町特定不妊治療費(先進医療)助成金 上限5万円 詳細

神奈川県:特定不妊治療費などの助成制度がある市区町村

市区町村 制度 上限金額 詳細
横須賀市 不妊治療(生殖補助医療)に対する医療費助成 先進医療:上限5万円
自費診療:上限10万円
詳細
鎌倉市 不妊・不育症治療費助成制度 上限5万円 詳細
逗子市 生殖補助医療費(不妊治療医療費)助成事業 上限5万円 詳細
大和市 大和市不妊治療(先進医療)費助成事業 上限5万円 詳細
平塚市 平塚市不妊治療(先進医療)費助成事業 上限5万円 詳細
藤沢市 藤沢市不妊治療費(先進医療分)助成事業 上限5万円 詳細

各自治体の不妊治療助成金の申請方法

  1. 助成の内容を確認
  2. 検査や治療を開始する
  3. 検査や治療が完了したら、受診等証明書の発行を当院受付スタッフにてお問い合わせください。
    ※各書類の発行には2週間ほどお時間をいただいております。
  4. 必要書類を揃え、各自治体に申請
  5. 助成金の給付を受ける

不妊治療助成金についてよくある質問

Q.トーチクリニックで東京都の特定不妊治療費の助成を申請できますか?

当院で保険診療の体外受精や顕微授精を受けた場合、助成金を申請できます。また、先進医療については、厚生労働省の登録医療機関として実施しています。当院で実施している先進医療は、こちらをご確認ください。

Q.不妊治療の助成金は東京都と市区町村両方からもらえますか?

受ける治療とお住まいの市区町村によって異なります。詳しくは各自治体のHPをご確認ください。

Q.体外受精は助成金の対象ですか?

東京都の助成制度では2026年4月以降、保険診療として実施した体外受精も助成金の対象です。

ほかの都道府県や市区町村の制度はお住まいの地域によって異なります。詳しくは各自治体のHPをご確認ください。