卵子凍結の概算費用Estimated cost of egg freezing

卵子凍結とは

加齢に伴い妊孕性(妊娠する能力)は低下します。卵子の数は、お母さんのお腹の中にいる時(胎生期)が最多で約700万個とされていますが、出生時には100~200万個まで減少します。その後も卵子の減少は進み、月経が始まる思春期頃には20〜30万個になっています。毎月の月経周期において約1000個が消費され、卵子は年齢を重ねると共に数や質が低下し、閉経の時点でほぼ無くなります。
未受精卵子の凍結(卵子凍結)は、「将来の妊娠に備え、あらかじめ良質な卵子を凍結保存しておくこと(妊孕性温存)」を言います。凍結した卵子は半永久的に保存可能です。

当院における卵子凍結の適応について

当院では、以下の適応で卵子凍結を実施しております。

  • パートナーがいらっしゃらない方
    ※既婚および事実婚・近々結婚のご予定がある方には、妊娠率の観点から 受精卵(胚)凍結 をおすすめしています。
  • 経腟超音波検査が可能な方
    ※治療にあたり、経腟超音波による診察等が必要となります。
  • 社会的適応(ノンメディカル)で卵子凍結をご希望の方
    ※当院では、がん治療などに備えた妊孕性温存を目的とする 医学的適応(メディカル)での卵子凍結 は行っておりません。

卵子凍結を実施できる年齢について

当院では以下のようにそれぞれの年齢上限を定めています。なお、未成年の方は保護者の同意があってもお受けすることはできません。

  • 採卵:採卵術実施時点での年齢が46歳未満の方
  • 胚移植:移植実施時点での年齢が50歳未満の方

卵子凍結の保険適用について

卵子凍結の実施および凍結卵子を用いた胚移植はいずれも自由診療のため、保険適用外となります。
自治体や企業から助成金が支給されることがありますので、詳しくは自治体や企業にお問い合わせください。

なお当院は恵比寿院・上野院共に東京都の「卵子凍結の費用に係る費用の助成」および「凍結卵子を使用した生殖補助医療への助成」の登録医療機関です。都が定める条件を満たせば、当院で実施する卵子凍結および保管、移植に対し、助成が受けられます。

卵子凍結および凍結後の流れ

卵子凍結の実施および凍結卵子を用いた胚移植はいずれも自由診療のため、保険適用外となります。
自治体や企業から助成金が支給されることがありますので、詳しくは自治体や企業にお問い合わせください。

1.初回相談(カウンセリング)・検査

  • torch clnicアプリよりご予約いただけます。予約項目は「初診:卵子凍結」をご選択ください。
  • 初回は、現在の状況、将来の妊娠希望時期等のヒアリングおよび必要な検査を行います。ご本人の希望や身体状態を元に、医師が患者様に合った卵子凍結計画を立案します。
  • 卵子凍結のメリットやデメリット、リスク、かかる費用等にご納得いただけましたら、採卵に向けた準備(排卵誘発)を開始します。

2.排卵誘発開始

  • 注射や内服で卵子を育てます。何回かご通院いただき、卵胞の発育具合を確認しながら薬の量を調整し、採卵日を決定します。

3.採卵

  • 手術により採卵(卵子を身体の外に取り出す手術)を行います。手術自体は午前中に行いますが、念の為この日は終日お仕事をお休みください。
  • 手術後に採卵結果を報告し、凍結保存する個数の確認を行います。

4.凍結・保管

  • 使用するまで当院にて卵子を保管いたします。(1年毎に保管費用が発生します)

5.胚移植(凍結卵子の使用)

  • 凍結していた卵子を融解し、授精・培養後に胚移植をすることで妊娠を目指します。
    (自費で採卵を行ったため、使用の際にかかる費用も保険適用外となります。)

卵子凍結にかかる費用

卵子凍結には以下の3種類の。

  1. 凍結までにかかる費用(採卵・凍結関連費用)
  2. 保管している間にかかる費用(凍結更新費用)
  3. 将来使用する際にかかる費用(培養・移植関連費用)

凍結までの費用は、使用する薬剤および何個採卵するかによって変動します。

合計  約278,000
自費診療
例1)4個採卵し、4個1本凍結した場合
診察・検査・薬剤費
数量
単価
小計
CC+アンタゴニスト法 (HMG)
1
108,000
108,000
採卵関連費
数量
単価
小計
採卵実施
1
80,000
80,000
局所麻酔
1
20,000
20,000
回収卵子数
4
10,000
40,000
採卵関連費
数量
数量
小計
胚・卵子凍結実施料
1
10,000
10,000
胚・卵子凍結実加算
1
20,000
20,000
合計
約278,000円
合計  約396,000
自費診療
例2)10個採卵し、8個2本凍結した場合
診察・検査・薬剤費
数量
単価
小計
AI+アンタゴニスト法 (HMG)
1
107,000
107,000
OHSSセット
1
9,000
9,000
採卵関連費
数量
単価
小計
採卵実施
1
80,000
80,000
静脈麻酔(含薬剤・注射)
1
50,000
50,000
回収卵子数
10
10,000
100,000
採卵関連費
数量
数量
小計
胚・卵子凍結実施料
1
10,000
10,000
胚・卵子凍結実加算
1
20,000
20,000
合計
約396,000円
合計  約686,000
自費診療
例3)29個採卵し、22個7本凍結した場合
診察・検査・薬剤費
数量
単価
小計
AI+アンタゴニスト法 (HMG)
1
107,000
107,000
OHSSセット
1
9,000
9,000
採卵関連費
数量
単価
小計
採卵実施
1
80,000
80,000
静脈麻酔(含薬剤・注射)
1
50,000
50,000
回収卵子数
29
10,000
290,000
採卵関連費
数量
数量
小計
胚・卵子凍結実施料
1
10,000
10,000
胚・卵子凍結実加算
7
20,000
140,000
合計
約686,000円

凍結卵子の保管は、使用または破棄するまで継続され、保管料(更新費用)は1年ごとに発生します。
更新料は、凍結した卵子をのせるデバイス(Cryotop)1本あたり22,000円となっており、通常1本のCryotopに最大4個までのせて保管します。

合計  約66,000
例)凍結卵子10個分(Cryotop3つ分)の更新費用
項目
数量
単価
小計
凍結卵子更新費用(Cryotop3つ分)
3
22,000
66,000

凍結した卵子を融解し授精させた後、1個を移植(子宮内に戻し妊娠を目指す)します。残りの胚は再度凍結し、移植する時まで保管します。

合計  約623,000
自費診療
例)凍結していたCryotop5本分(20個程度)の卵子を融解し、授精。移植可能な状態(胚盤胞)にまで育った胚4個のうち1つを移植し、残り3個を凍結した場合
培養関連費
数量
単価
小計
卵子融解
1
11,000
11.000
卵子融解数加算(Cryotop本数)
5
22,000
110,000
精子処理
1
20,000
20,000
顕微授精実施
1
40,000
40,000
顕微授精卵子数加算
20
10,000
200,000
胚盤胞培養
1
30,000
30,000
凍結・移植関連費
数量
単価
小計
新鮮胚移植
1
70,000
70,000
ホルモン補充周期(〜妊娠判定まで(移植代を除く))
1
72,000
72,000
胚凍結実施料
1
10,000
10,000
胚凍結実施料
3
20,000
60,000
融解〜移植周期合計
約623,000円

よくある質問

Q. 卵子凍結をすれば、将来必ず妊娠できますか?

卵子凍結は将来の妊娠を保証する治療ではありません。あらかじめメリット・デメリットをよくご理解いただいた上で治療を受けられることをお勧めいたします。

Q. 何個くらい凍結すればいいですか?

必要な個数は年齢や卵巣予備能、将来何人子供が欲しいかにより大きく異なります。ご本人希望と検査結果、ご予算を踏まえて、目標個数を一緒に検討します。 なお、1回で目標とする個数が取れない場合は複数回の採卵をお勧めすることもあります。